私達は当初、敦煌からトルファン(吐魯番)に行く予定でしたが、列車の指定券が買えず、空路でウルムチ(烏魯木斉)に向かう事にしました。ウルムチの空港は市の北西17キロ程の所にあります。リムジンバスも運行されています。所要時間は30分程です。タクシーなら30元位です。私達はウルムチでマイクロバスを5日間チャーターする事 にし、うち1日は天池観光に、3泊4日はトルファン観光にあてる事にしました。ウルムチ市は、新疆ウイグル(維吾弥)自治区の区都で、天山山脈の北麓にあります。市の標高は600m程です。周囲は万年雪を頂く天山山脈やボゴタ連山等に囲まれ、そこに源を発する4本の河川が流れ込んでいます。「新疆ウイグル自治区の4分の1が砂漠」と言われる中にあって、緑豊かな美しい都市となっています。内陸性乾燥気候帯に属していますから、一日の昼夜の温度差が激しく、また乾燥の為紫外線もとても強いのですが、トルファンなど他の新疆各地を旅して来ると、ウルムチは別天地です。市の人口は200万人程で、ウイグル族・カザフ族・蒙古族・回族など36の民族が住んでいる多民族都市です。街中の看板やバスの広告にはイスラム語が目立ちます 。市内は高層ビルが林立する近代都市で、その中心にあるのが標高910mの紅山公園 です。山頂の鎮龍塔 に立つと市内が一望 できる他、遠くに雪を頂くボゴタ峰が望めます 。
市内に見るべき所は特別ありませんが、「新疆維吾弥自治区博物館 」だけは必見です。NHKのシルクロードで放送された「楼蘭の美女のミイラ 」が展示されています。私達が行った時は、博物館は改修中でしたが、臨時の展示棟 に展示されていました。「楼蘭の美女」以外にも新疆各地で出土したミイラが、ガラスケース越しに間近で見られます。日本だったらとてもこんな近くでは見られないと思います。ミイラの保存状態といい、乾燥した土地柄ならではの事でしょう。「楼蘭の美女」の復元写真 もありました。そうそう、私達が日本人と分かって、日本語を勉強中と言う中国人の小姐(館内には案内人が何人かいます)が、日本語の勉強を兼ねて?館内を案内してくれました。ラッキーでした。売店ではガイドブック も売っています。(日本語版はありませんでした。)
天池 は、市の東110キロの所にあり、天山山脈に連なるボゴタ連山の中腹(海抜1980m)にあります。高山の雪解け水が溜まって出来た湖の面積は5平方キロに及びます。湖水は青く澄み 、両岸にはエゾ松が茂り 、万年雪を頂くボゴタ連山の主峰「ボゴタ峰」(5445m)が雄大にそびえる様 は、天上の湖と称されるだけの事はありました。
(左のビデオボタンから、天池とボゴダ峰のビデオ映像をご覧いただけます)
|