堀・船津の中国旅行記
雲 南 省
香格里拉

本文中のを押すと画像がご覧頂けます

このページは香格里拉、そうですシャングリラと読みます。何か秘境の感じがする言葉だし、かの高級ホテルの名前にもなっていますね。そうそのシャングリラなのです。ではシャングリラと香格里拉がどのように結ぶつくのか説明しましょう。1993年にアメリカの小説家ジェームス・ヒルトンが発表した小説「失われた地平線(Lost Horizon)」の中に描かれた場所で、世界の何処にその様な桃源郷があるのか、長くシャングリラ論争がありました。1997年に雲南省政府がシャングリラは迪慶州であると宣言し、中国政府もこれを認めた事から、それまでの中甸県が香格里拉県に改められました。
雲南省の行政区は、3市5地区8民族自治州からなっています。雲南省最北部にあるのが、迪慶チベット族自治州でその州都が、香格里拉市(旧中甸)なのです。
ヒマラヤ山脈の東の端にあたり、金沙江(長江)、瀾滄江(メコン川)、怒江(サルウィン川)というアジアを代表する3本の大河が山脈をはさんで南へと並行して流れる三江並流のこの地は、ユネスコの「世界遺産」に収録されています
私達は2002年の雲南省旅行の時、麗江まで行きましたが、時間の関係で中甸まで到達できませんでした。2004年の時は、チベット拉薩から空路で、憧れの香格里拉空港に降り立ちました。しかし、3000mを超えるこの地の気候は、春にはまだ早過ぎる時期でした(シーズンは6-8月)。車は雪とぬかるみの中で立ち往生する場面もありましたが、シャングリラの素晴らしし景色の一旦に触れる事が出来ました。では、シャングリラをご紹介しましょう。
香格里拉に入る一般的な方法は、昆明から麗江等を経由して徐々に海抜を上げて行く方法です。市の標高は3300mありますから高山病対策には有効です。しかし、時間を優先するなら、広州から香格里拉を経由してチベット拉薩に行く飛行機が運行されています。空港は市から10キロ郊外の迪慶空港です。私達のお勧めは、麗江から陸路を長江沿いに北上するコースです。私達は、香格里拉から麗江に南下しましたから、その時の模様は、
麗江県2をご覧下さい。
香格里拉市は人口2万人の小さな街
で、市内は徒歩で観光できます。「梯(ハシゴ)形」と呼ばれるチベット族の建物が多く見られ、5彩を頭に巻いたチベットの民族衣装が目立ちます。市の北側には自由市場があって賑わっています。果物とか豊富です。スイカを仕入れてホテルで水分補給しましたよ。でも街は20:00頃には夜中の雰囲気になります。早めにホテルに引き上げましょう。
観光の場所は郊外にあるので、車をチャーターする必要があります。又街にはちゃんとしたレストランもないし、ホテルとか旅行社が用意したレストランで食事をすることになりますから、ガイド付きの車チャーターがベターです。

ボタンをクリックするとビデオ映像がご覧頂けます。

では私達のガイドを紹介しましょう。チベット族の格桑拉祁(コォサン・ラチュウ)さんです。4月17日この日は前日の雪模様から一転ピーカン(快晴)となり早めの朝食を済ませホテルを出発しました。私達は早速、市から50キロ東にあり標高3720mの碧塔海を目指しました。広大な森林公園が広がり5000m以上の峰々が広がる、シャングリラの世界と、心を弾ませました。しかし快晴の空に比べ、早朝の道路は工事中の所が多く雪解けで道路はいたるところ泥濘でした。それでもいけるところまで行こうと、車を走らせました。途中はチベット族の小さな村をいくつも通りました。村の周辺には干し棚が沢山見られ、祈りの仏塔が印象的でした。偶にすれ違う車には、銃で武装した、チベット族の農民の姿もありました。しばらくして私達の車は止まりました。Uターンして戻ってきた車の話では、これから先は、通行不能になっているとの事でした。残念ながら、次にもう一度来る事を誓って引き返すしかありませんでした。
松賛林寺
は、市の北西5キロ程の丘の斜面に建つ典型的なチベット仏教(ゲルク派)寺院です。320年前に建立され500人の僧侶を抱える、雲南省最大寺院です。車は寺の大門前に止まり、正面にある147段の階段を登って行く事になります。経堂や法輪を眺めながら、登って行くと大殿の広場に出ます。ここからは香格里拉市を遠くに望む雄大な景色が広がります松賛林寺からの眺めは、上のビデオボタンをクリックして見てください。
ナパ海大草原
は、市の北西8キロほどの所にある広大な湿地草原です。チベット馬にのり草原の中に立つとヤクや馬が草を食べ、遠くには万年雪を頂く峰々が連なっています私達が乗ったチベット馬の馬子君が、唄のプレゼントしてくれましたここをクリックすると馬子君の歌が聴けるよ
周辺には雲南金糸猿が生息しているところがあり、運が良ければ、香格里拉に1週間ほど待機していると見ることが出来るかも知れないとガイドさんは言っていました。
その夜、私達はガイドの
格桑さんの勧めで、松賛林寺近くのチベット族のレストランに行きました。冷杉の巨木を柱にした民家で、2階にレストランがあり夕日にそまる松賛林寺を眺めながら食事をしました。その後、一階の広間に案内され、若者達が集まってのチベット族の宴会に参加しました。宴席には焼いたコーリャンやツァンパの粉等チベットのおつまみが出されバター茶やコーリャンのお酒が振舞われます宴会の模様は、上のビデオボタンをクリックしてて見てください
私達の計画では、梅里雪山(6740m)がある、北180キロの徳欽を目指す計画でしたが、天候不良の為、次の機会にチャレンジする事にして、南の麗江へ下る事にしました。その模様は、麗江県2ご覧下さい。


本文中のを押すと画像がご覧頂けます
[特記事項]
香格里拉観光の最適期間:5月後半から8月一杯までで、それ以外は、冬枯れと言った風情になる。
その他注意事項:
天候が変わりやすいので、日程の余裕が欲しい。3300mの高地の為、高山病に対する準備も必要(高山病対策はここをクリック
その他の観光地
:(
香格里拉市とその周辺)民族歌舞服飾展演センター(市内)・碧塔海(市の東50キロにある巨大な森林公園で標高3500m〜3700m)・白水台(市の東南100キロにある石灰岩の段々畑といった所) 
美味いもの:特になし。
特産品:マッタケ等のきのこ類、薬草など。
少数民族
迪慶チベット族自治州の少数民族の割合は、8割以上に達するそうです。その中で最も多いのがチベット族で、他にリス族、納西族、イ族など。

このページに関するご感想やご意見などを、お待ちしています。

.R.HORI & Y.FUNATSU
公開日: 2002.08.10 更新日2013.03.01