堀・船津の中国旅行記
海南省
海南東環鉄道和階号
 


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6月22日9時30分三亜駅発の和階号D7310で海口に向かいました。(和階号とは中国新幹線動車組の事でその説明はここをクリックして下さい
和階号乗車記ー海南島の和階号が走る路線は海南東環鉄道と呼び、中国の高速鉄道の分類の中では「都市間鉄道」にあたります。2007年9月29日に着工し、2010年12月30日に開通したばかりです。路線の全長は302km、設計上の最高速度は250km/h(実際の速度は200キロ弱でした)です。始発駅は南下する列車が海口駅と海口東駅、北上する列車が三亜駅です。途中駅として、文昌・万寧等15程の駅があります。海口美蘭空港に直結する美蘭駅にも停車します。駅と空港は地下道で繋がっており大変便利です。
三亜駅は、海南東環鉄道の開通に合わせて新しく建設された動車組の専用駅です。空港の東12キロ、三亜市の北7キロ(タクシーで10元以内)程の所にあります。
海口東駅(海口市街図-3)は、老城区(海口市街図-1)辺りから南へ9キロ程の所にあります。タクシーで15分程度です。この駅も海南東環鉄道の開通に合わせて新しく建設された動車組の専用駅です。
海口駅は、海口市街から西に27キロ程離れた所にあります。車で50分程かかります。海口駅は粤海線(広東省湛江市塘口駅と海南省三亜市三亜駅を結ぶ従来の鉄道路線)の途中駅です。この路線は海南島の西を通るので海南西環線とも呼ばれています。海南東環鉄道が海口駅に乗入れた形になっています。
海南東環鉄道は、東海岸を通るものと期待していたのですが、乗ってみると海岸からかなり離れた所を走っているようで、ほとんど海は見えませんでした。椰子が茂った変化のない景色が続きすぐに見飽きてしまいます。それでも乗車時間は2時間程、乗った2等車でも程々に綺麗で快適でした。ただ残念なのは車内販売のコーヒーです。マグカップ位の大きな紙コップに砂糖とミルクが2個ずつ付いて価格は25元(330円)。「(価格が)高い」「不味い」「多過ぎる」の3拍子そろったコーヒーでした。あまりの不味さに半分捨ててしまいました。
2012年6月22日11時31分海口東駅(海口市街図-3)に到着しました。海口東駅を出ると直ぐ右側にタクシー乗り場があります。路線バスの乗り場は、巨大な広場の向うにあります。東駅は市区にありながら、郊外に出来た新駅の感じです。ここのタクシーの料金はメーターでぼられる事もなく安心でした。ちなみに老街区(海口市街図-1)にある海口賓館まで20元でした。海口市は、中国最南端の州である海南省の省都で、人口は約85万人です。中国本土の雷州半島とは瓊州海峡を隔てて約33キロの位置にあります。海南島は九州とほぼ同じ大きさで、ハワイ島とほぼ同じ緯度にあります。東洋のハワイと言われる所以です。また「椰子の城」とも呼ばれ、市区の内外を問わず椰子の木が沢山見られます。1988年に経済特別区に認定されました。では市内の見所を紹介しましょう。

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騎楼老街(老城区)は、新華路(老街j区細図-8)、得勝沙路、博愛路(同-7)、中山路一帯を指して言います。今日の中国の大都市ではほとんど見られなくなった老街(旧市街)が大規模に残っています。20世紀初頭に建てられた古い建物が現在も現役としてして使用されています。元々はお金持ちや東南アジアで財を成した華僑の邸宅だったのですが、今は庶民の生活を支える様々な店が軒を並べています。 この様な歴史的背景から、ここの老街は東南アジアの雰囲気を兼ね備えており、海口市最大の見所となっています。中国政府は「騎楼老街」を中国歴史文化名街に指定し保護しています。騎楼老街の碑(同-10)は、長堤路(同-11)と新華路が交差する辺りにあります。長堤路の北側に建っている鐘楼(同-9)が目印です。老街の歩き方は、騎楼老街の碑から新華路を南下して西湖・東湖(老街区周辺図-6)へ向かう方法と逆に北上して騎楼老街の碑に至る方法があります。南北に平行する新華路と博愛路がメインです。海口新港にかかる世紀大橋(老街区周辺図-2)を見るなら後者の北上が良いでしょう。老街区内には輪タクやバイク輪タクが沢山ありますから有効に活用すると良いです。
鐘楼の側に海甸河があります。ここの河岸から世紀大橋が見えます。河沿の歩道を歩くと世紀大橋になりますが、かなり遠いです。バイク輪タクなど利用するのも良いです。
世紀大橋は、2003年に完成した海南省最大の橋です。夜はライトアップされています。
海瑞墓(海口市街図-4)は、丘海大道沿いの西部浜涯村にあります。海瑞は、海口出身の明代中期の政治家で、清廉潔白な官僚として歴史に残る名政治家の1人です。花崗岩を敷き詰めた100m程の参道があり、参道の両脇には石像が並んでいます。参道の奥には海瑞像があります。更にその奥には庭園があり、その周りには奥の八方亭に至る回廊があります。何れも新しい物の様ですが、静かで落ち着いた雰囲気があります。
五公祠(海口市街図-5)は、海府路と紅城湖路が交差する辺りにあります。五公祠の前の道路は車の騒音と大勢の人々でごったがえしてしますが、一歩中に入ると木々が茂り静かな雰囲気です。坂道を下ると五公祠の入口があります。唐宋の時代に海南島に島流しされた李徳裕、李綱、趙鼎、李光、胡詮の五人の名臣を祀る祠です。 中に入ると楼閣など古い木造の建物が目を引きます。詩人の蘇東坡を祀る「蘇公祠」と馬伏波将軍を祀る「伏波祠」があります。五公祠の前庭は池があって休憩用のベンチなどもあり一休みに好都合です。
重慶へー翌朝7:55発の飛行機(HU7267)で重慶に向かいました。この続きはここをクリックして「重慶大足」をご覧ください。
<その他の見所>「假日海灘」(休日ビーチ)は、南シナ海(海口湾)に面した海水浴場で、海口市街から西に12キロ程の所にあります。海口駅に向かう途中にありますから海口駅を利用する人は立ち寄ってみると良いでしょう。
<海口での日程紹介>
1日目海口東駅着11:31→(タクシー)→12:00海口賓館→(昼食)→海口賓館13:00→老城区→海瑞墓→五公祠→18:00海口賓館
2日目海口賓館チェックアウト06:00(タクシー25分46元)→6:30海口美蘭空港07:55→(HU7267)→09:55重慶江北空港



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[特記事項]
記載情報の入手日(=旅行日):2012年6月
空港から市内までのアクセス:海口美蘭空港から市街地までの距離は約27キロ、タクシーで30分(50元)程です。民航巴士(エアポートバス)は30分に1本あります。海南東環鉄道(動車組)の美蘭駅と繋がっています。所要時間は列車により多少違いがありますが約10分、運賃は5元程です。
市内の交通事情:バス路線が多く、またタクシーの台数も多いので移動には問題ありません。
鉄道駅:新しく建設された動車組専用の海口東駅と、市街から西に27キロ程離れた所にある海口駅(動車組と在来線の共同駅)の二つがあります。
宿泊したホテル:海口賓館(4星) 美蘭区海府路4号
入場料等の費用:海瑞墓=入場料20元、五公祠=入場料20元

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.R.HORI & Y.FUNATSU
公開日: 2002.08.10 更新日2013.03.01