堀・船津の中国旅行記
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延吉

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6月28日長春発14:35発の南方航空(CZ3605)で、長白山観光の基点となる延吉(Yan ji)に到着しました。延吉空港(延吉朝陽川空港)は、市の西7キロ程の所にあります。リムジンはないので、公共バスかタクシーを利用します。正規のタクシーには料金カードが備え付けてあり安心して乗る事が出来ます。タクシーの空港利用料が5元、走行1キロ当たり2.7元と決められています。空港から市内までの料金は20元+空港利用料5元=25元程でした。乗ったタクシーの運転手君
延吉市は、吉林省延辺朝鮮族自治州の州都で人口は42万人、そのうち朝鮮族の数は57.7%を占めています。街中ではハングル文字や朝鮮料理の店を沢山見かけます。州都とはいっても比較的小さな街で、中心部を布尓哈通河が東西に流れています。河の両岸はいくつもの橋で結ばれています。また長白山北麓の山間盆地に位置しており南北東は山に囲まれ、なかなかに風光明媚な都市です
延吉市は観光地というよりは、長白山観光の起点として重要な位置づけとなっています。延吉の市街地から長白山入門口まで、220キロ程(ツアーバスで片道5〜6時間)ありますが、アクセスの利便性を考慮して、延吉から長白山を目指すのが一般的となっています。私達がここを訪れたのも、長白山に向かう為でした。市内には、日帰りや1泊2日のツアーを取り扱っている旅行社がいくつもあります。例えば日帰り観光の場合は、延吉を朝5:30頃出発して、夜9:00頃戻ってくるような感じになります。

延吉市の観光ー市内は広くはないので、移動は3路と5路のバスでほとんどの所に移動できますが、タクシーも捕まり易く安いのでお薦めです。前述したように、東西に布尓哈通河が流れていますが、この河の南側は、鉄道の延吉駅・州政府・学校等があって、特に見るべき所はありません。でも折角来たのですから、人民公園(北側地区)付近からタクシーに乗って南側地区を走ってみました。延西街から延新橋を渡って駅前街と続く大通りを南下して延吉駅まで行き、そこから河南街を北上して延吉橋を渡り、延吉テレビのテレビ塔付近までのルートで、約5キロ程の距離でした。この走行中の街の様子は、左のビデオボタンからご覧いただけます。
テレビ塔は、布尓哈通河の北側にあってこの辺りが、延吉市で最も賑わっている所です。特に、人民路と光明街が交差する辺りは、百貨店やホテル等が集まっています。ご当地最大の市場、西市場もここにあります。

ボタンをクリックすると布尓哈通河の南側地区の様子をビデオ映像でご覧頂けます。

西市場(xi shi chang)は、人民路の直ぐ南を通る解放路にあります。宝飾品や化粧品といった物から、日用品や食材といった物まで、何でもありです。私達旅行者が見て面白いのは食材市場です。朝鮮料理の食材が所狭しと並んでいます。勿論朝鮮料理に欠かせない犬の肉もぶら下がっています。その中でも、ぜひ寄ってみたいのが、朝鮮人参を売っている店です。ここで売っているのは、大半が(乾燥してない)生の朝鮮人参です。乾燥しないように、コケを被せて冷蔵庫に保管してありました。大変高価で貴重なものですからね。店主が自慢の逸品を冷蔵庫から取り出して見せてくれたのが右の写真です。その他に栽培ものの生人参も売っていました。加工物の紅参や白参、パック詰めなども並んでいます。さすがは地元、種類も豊富で、値段もうそみたいに安いです。参考までに紅参・白参は各50元でした。もし人参を買うつもりなら、土産店で買うよりず〜っと良いです。
西市場の後は、解放路の南を通っている海蘭路を東に7〜800m歩くと、犬肉火鍋店が集まっている所があります。その辺りから、海蘭路を左折(北へ進む)して最初の通りが国富商業歩行街です。沢山の店が並んでいて大変なにぎわいとなっています。
延吉市の歴史ー延吉市がある延辺朝鮮族自治州は、韓国歴史ドラマ(大祚栄:テジョヨン)に登場する渤海国(698年〜926年)建国の地とされています。唐の支配から逃れた大祚栄は東牟山で建国したとされますが、この東牟山は延吉市の北西140キロ程の延辺朝鮮族自治州敦化市付近とされています。その為、この辺りにはいくつもの渤海国の遺跡が発掘されています。延吉市の西50キロほどの所に位置する和龍市にある西古城遺跡もその一つとされています。渤海国は「海東の盛国」と呼ばれるほど強大で、北は現在の黒竜江省から南は北朝鮮の平城辺りまで(渤海国の領土と現在の地名はからご覧いただけます)及んでいたとされます。国全体は5京15府62州の行政区分に分けられていました。西古城遺跡は、上京竜泉府(黒龍江省寧安)、南京南海府(北朝鮮咸鏡南道北清)等と並ぶ「渤海5京」の一つだった所です。
現在は、延吉市から長白山に向かう省道202号線の直ぐ脇の畑の中にあって、発掘調査が行われていました。長白山に向かうチャーター車の運転手に頼んで、遺跡の発掘現場に立ち寄りましたが、車の近くから眺めるだけで、現場への立ち入りや、周囲も含めて写真撮影は一切禁止でした。一面に畑が広がるこの辺りも、何年後かには、遺跡が復元され観光地になるだろうと思いながら、チャーター車で長白山に向かいました
この続きは、
ここをクリックして「長白山」をご覧ください。
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[特記事項]
記載情報の入手日(=旅行日):2010年6月
長距離バス:長春〜延吉は高速バスがあります。所用時間は5〜6時間。運行時間は6:00〜18:00で1時間毎に出ています。料金は90元位です。長春のバス駅は長春火車站南側の「長春汽車中心站」、延吉のバス駅は「延吉客運北站」です。
鉄道駅:市の南に位置する長図線の延吉駅を利用する事になります。市に向かう場合は本数も多く利用しやすいのですが、長春などの長距離列車は、途中駅の為切符の入手はかなり難しいようです。
延吉のタクシー事情:タクシーの台数も多く、比較的利用しやすい。初乗り5元でメーター制。タクシードライバーの感じも総じて良い。
延辺料理:延辺朝鮮族自治州は北朝鮮との国境にあって、朝鮮族が多く住んでいる事から、コリアン系料理が多く見られます。羊肉の串焼きやちじみ料理がその代表的なものです。ハングルで書かれた犬肉の料理店も沢山あります。犬肉火鍋は如何ですか?まともな火鍋を食べたい方には、延吉延邊國際飯店の1階にある「特色火鍋」がお薦めです。好きな具財(種類が豊富で格安)を注文すると、朝鮮族の小姐(ウエイトレス)が鍋で具財を煮ながら垂れの作り方など教えてくれます。
宿泊したホテル: 延吉延邊國際飯店

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.R.HORI & Y.FUNATSU
公開日: 2002.08.10 更新日2013.05.21