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堀・船津の中国旅行記
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関城の東西南北にある門の内、西門を除く三門は外敵の進入に備える為のものですが、西の迎恩門@(右写真)だけは、関内(漢族)の客人を迎える為のもので、言わば関城の玄関口に当たる場所ですから、ここからスタートする事にします。迎恩門の外側には、関城西路が走っており 、これと交差する西関大街 からは外から見る迎恩門を写真に収める事が出来ます  。迎恩門を通って、関城内に入ると、入門票売場 や案内版 等がある広場があります。この辺りは、庶民の暮らしが残る静かなたたずまいでした 。ここから真っ直ぐ延びる西大街を東に向かうと東門の鎮東楼Bがあります。以下は、上図の番号に沿って箇条書きします。
鐘鼓楼A =関城の中心部に位置し、東西大街と南北大街とが交差する所です。鐘鼓楼から鎮東楼に至る東大街は両側には土産店が並んでいます 。鎮東楼B =東大街の突き当り にあり「天下第一関」の文字が架かっています。右横の入場口(入場料20元) から入り、坂(馬道)を上る と城壁の上に建つ楼閣の横に出ます 。ここから西側を望むと、鐘鼓楼や迎恩門が見えます 。臨閭楼D =広い城壁の上 を北に進むとあります。かつての兵の駐屯所で、高さは11.4m、20個の物見窓が特徴です。東羅城E=山海関は、関城を中心に東羅城、西羅城等七つの城塞で構成されていましたが、鎮東楼の東に接していたのが東羅城Eでした。この東羅城の北隅に建っていたのが臨閭楼で、南隅に建っていたのが牧営楼Fでした。牧営楼F =臨閭楼と同じ造りで、鎮東楼を挟んで左右(北南)一対になっています。靖辺楼G =牧営楼からは城壁の上を南に向かって歩き、東端と南端が交わる所にあります。ここから渤海湾岸の老龍頭Kまで万里の頂上が延びていました。望洋門H =靖辺楼から今度は西に向かうと望洋門があります。秦皇島駅から関城に入る場合は、ここから入場できます 。望洋楼の二階に登ると南側の場外と北側の城内方向を遠望できます。南側には当時渤海湾が望めたことでしょうが、今は空気も悪く海は見えません。北側には当時を連想せる通りや街の様子が見渡せます 。整然と区画された道路の先には鐘鼓楼の他、関城全体も望めます 。
この位が主な見所ですから、時間が無い人は望洋門を出て次の目的地に向うと良いでしょう。もし時間があるなら望洋門の正面の道(南大街)を北に向かう と、細い路地が左右にあって古城の雰囲気を味わえます。また、城壁に沿って鎮東楼Bの方向に歩いて行く と長城博物館 等があります。 |

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老龍頭K(右写真)は、老龍頭景区の中にあります。天下第一関からは6キロ程離れておりタクシーなら10〜15分です。公共バスなら25路を利用します。建設は明王朝の開祖「洪武帝」代に始まり、明の13代「万暦帝」(1573-1620年)代まで、200年余りを要したとされています。ただ、老龍頭景区は、テーマパークの様になっており、海岸には遊覧のモーターボート が猛スピードで走っているような場所です。従って老龍頭を見るには老龍頭景区の入場券(60元)を買う事になります。入場券売り場では、遊艇乗用票(モーターボートの乗船券で50元)も売られており、黙って入場券を買うと、乗船券もセットで110元になります 。モーターボートに乗るつもりがない人は、よく確認して入場券のみ購入しましょう。案内版 に沿って寧海城Jの方に進みます。海神廟とか海灘と書かれた方に行くと直接海岸に出てしまいます。寧海城と書かれた城門 の中は今はテーマパークとなっています。中に入ると、守備所(守備兵の詰所を再現したもの) 等いろいろな箱ものが並んでいますが、(作り物ばかりなので)素通りしないと、老龍頭まではなかなか行き着けません。海の方向に歩いて行くと、長い馬道の向うに澄海楼が見えてきます 。明の13代「万暦帝」によって建てられたものですが、現在の建物は1987年に再建されたものです 。2階に上る(別料金2元)と、老龍頭と渤海湾が一望できます。
澄海楼から石段を下りる といよいよ老龍頭 です。「入海石城」の石碑 が建っています。明代は「入海石城」と称されていたのですが、龍の頭が海に入っている様に見える事から老龍頭 と呼ばれています。1987年に修復されたもので、幅8.3m、高さ9.2m有るそうです。右横の石段で海岸に下りる事ができます 。海岸にはモーターボート乗り場 があり、ちょっと興ざめです。その先にあるのが、海の神を祭る海神廟  です。この一番奥(海に突き出た所)に海観 があり、ここから老龍頭の全景が良く見えます 。
その他の見所
孟姜女廟 は、万里の長城の建設で犠牲になった夫の死を悲しんで、海に身を投げた妻「孟姜女」を祭っている所で、孟姜女の像 があります。こちらも公園仕立て の様な所で、あえて行くような所でもありませんでした。関城から10キロ近く離れており公共バスは無いようでした。タクシーで行く場合は、帰りの足が無いので待たせておく必要があります。
次の目的地、山西省五台山へ向かう為、泰皇島20:40発の飛行機(MU2404) で、石家荘に向かいました。石家荘に一泊し、翌日のバスで五台山に向かう予定です。この続きは、ここをクリックして「五台山」をご覧ください。
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[特記事項]
記載情報の入手日(=旅行日):2011年9月
北京空港〜秦皇島のシャトルバス :乗り場はターミナル3(T3)の1階3号出口の前にあります。T3が始発駅で、T2とT1を経由して秦皇島に向かいます。料金は130元、所用時間は約3時間、9:00〜21:30の間ほぼ1時間毎に運行されています 。バスはT3が始発で、T2とT1で乗客を乗せてから秦皇島に向かいますから、T3から乗った方が座席の確保は確実です。秦皇島市の到着場所は海港区紅旗路(人民広場付近)です。秦皇島発は、秦皇島駅の近くにある竜騰長客運輸有限公司長距離バスターミナル(秦皇島市海港区北環路405号)から出ています。
秦皇島空港:山海関と秦皇島港の間にあります。タクシーだと両方の市街地から30〜40元。ローカル空港で便数は少なく、大連・石家荘・上海・西安・哈爾濱などの国内線があります。
列車:秦皇島市には、北戴河駅・秦皇島駅・山海関駅の3駅があります。動車組のD号列車が北京と秦皇島(京秦線)間で運行されています。秦皇島駅は北京から東北の哈爾濱まで運行されている動車組の途中駅でもあります。D号列車とは、在来線を利用して走る動車組で、最高時速200〜250kmのCRH型電車の事です。
タクシー事情:市街地はメーター制で乗りやすいのですが、市街地はともかく老龍頭景区など観光施設周辺ではなかなか拾えませんでした。
宿泊したホテル:秦皇島山海假日酒店(迎恩門@に近い関城内にあるので便利)   |
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.R.HORI
& Y.FUNATSU
公開日: 2002.08.10 更新日2014.07.16
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