堀・船津の中国旅行記
西安1

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西安市は、陜西省の省都で、古代は長安と呼ばれ、3000年余の歴史をもち、古代シルクロードの起点として、先のNHKの「シルクロード」にも登場した場所です。中国最初の統一王朝となった紀元前221年〜207年の秦の始皇帝に始まり、以降、漢・唐王朝を経て、近代では、1936年に蒋介石が、張学良のために幽閉された西安事件の舞台にもなりました。その他、玄宗皇帝と楊貴妃など、多くの歴史上の人物が登場したところでもあります。
西安の飛行場は、市の約50キロ北西にある「西安シェン陽国際空港」です
。中国国内は勿論、日本や東南アジアの主要航空会社が乗り入れている国際空港で、上海からは約2時間位です。私達は、四川省の成都から西安に入りました。1時間のフライトです。空港からはリムジンバスで1時間くらいかかります。空港を出たバスは、一旦東へ向かいます。車窓からは関中平原の乾燥した大地が広がり、秦や唐の時代のロマンを感じさせます。まもなくバスは右に(南)曲がり西安市街へと入って行きます。
西安市の中心は鐘楼
で、碁盤の目のようになった、東西南北の大道が交わる地点です。私達はこの近くのホテルに泊りました。この周辺には、JALやANAの系列ホテルなど、沢山のホテルがあり、広大な西安観光の拠点とするには、好都合な場所です。
西安の主要な見所は、西安市街にも沢山ありますが、例えば兵馬俑博物館は市の東方50〜60kmのところにある等で
、僅か数日では観きれません。ですから西安観光コースは「西安市内」「東ルート」「西ルート」「南ルート」のように分かれており、どれも丸一日かかります。短期間で効率よく観光するなら、旅行会社主催のバスツアーに参加するのが、一番手っ取り早い方法です。私達のホテルにも、旅行会社のサービスデスクがあったので、翌日の東ルート観光ツアーに参加する事にしました。そして、到着当日はホテル周辺の散策、翌々日は弥次喜多で市街を自由観光しました。このページではその全てをご紹介できませんから、東ルート観光ツアーをご紹します。
慈恩寺
は、648年の唐代に建立され、その中の大雁塔は玄奘三蔵がインドから持ち帰った経典等を保管する為に、652年に建立されました。玄奘の業績を説明する「玄奘文化苑」もあります。大雁塔の上にのぼると、西安市内が一望できます。⇒ここから車は、東へ向かって走り始めます。

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半坡博物館は、6千年前の新石器時代の遺跡が展示されています。発掘された遺跡は、二家族の、当時の生活の模様がそのまま残っているもので、共同墓地から出土した人骨やミイラも展示されており、この地の歴史の古さが実感できます。⇒ここから車は、再び東へ向かって走り始めます。猛スピードで走る車の車窓の右側には、広大な秦の始皇帝稜が見えてきます。更に1.5キロ程走るといよいよ兵馬俑です。
兵馬俑がある秦俑博物館は、西安観光のハイライトです。1974年に最初の兵馬俑坑が発掘されてから、三つの俑坑が発掘され、それぞれ一・二・三号坑と言う建物に分かれています。現在までに発掘されている人物や馬などの陶俑・陶馬は8000体にのぼり、現在も発掘作業が続けられています。この兵馬俑坑は、始皇帝稜の東1.5キロ程の所で、農夫が井戸掘中に偶然に発見しました。「秦始皇帝稜兵馬俑」と言う本を買うと、この農夫さんが、本にサインしてくれますよ。⇒ここから車は、西へ向かって帰路につきます。
華清池は西安に戻る途中にあります。2700年前に温泉が発見され、唐の玄宗皇帝(712-756)の時代には、愛妃、楊貴妃がこの温泉を好んで利用しました。楊貴妃や玄宗皇帝の専用浴池等、温泉の遺跡もあり華やかな当時を偲ばせます。又二人のロマンスの舞台にもなった所です。そしてこの同じ場所で、1936年冒頭にも書いた西安事件が起こりました。蒋介石が住んでいた「五間庁」
は、当時の弾痕が今も残してあります。⇒夕方、やっと市内に到着しました。長い一日でした。
随分、はしょってしまいましたが、壮大な歴史とロマンを秘めた西安を一ページで説明するのはとても無理な事です。このページをご覧の皆さんも、やはり一度は自分の目で確かめて下さい。
唐楽宮 ホテルでシャワーを浴びた後、あらかじめ予約していた、ディナーショーに出かけました。華やかな唐代を思わせるきらびやかなショーが繰り広げられます
。(豪華なディナーショーの模様は、ビデオの中にも、少しだけ紹介していますから、見てくださいね)


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この他の市内観光地 ・碑林=市内の陜西省博物館の中にあります。入口に掲げられた「碑林」の二文字に見とれながら中に入と、そこには、漢,魏,隋,唐,宋,元,明,清の各時代の石碑が、2300点あります。歴史的文献であると同時に中国書道芸術の集大成と言われるものです。・清真大寺=イスラム教のモスク。・明代の城壁=東西南北に門がありますが、西門はシルクロードの出発口となったところです。西門と南門は上にのぼれます。陜西省博物館・小雁塔・興慶宮公園・鼓楼
この他の郊外観光地 ・楊貴妃墓(西ルート)=楊貴妃の墓。・乾陵(西ルート)=シルクロードの最初の区間にあたり、海抜1049mの梁山の地下に眠る則天武后の陵墓。山頂に伸びる石段は「司馬道」と呼ばれ、両側に左右一対の石の彫刻が並んでいます。中での見ものは、61体の首無し石像。・法門寺(西ルート)・
シェン陽博物館(西ルート)
味いもの シルクロードの起点だけあって、何でも味わえますが、ご当地ものは「
陜西料理」と「餃子宴会」。庶民の食べ物なら風味軽食というスナック的な郷土料理「羊肉泡膜」。(白いパンを、手で細切れにぎって、どんぶりに入れると、羊のスープに野菜などを入れてくれる)
特産品 兵馬俑等の秦代の複製品・唐代の唐三彩複製品・古代青銅器複製品


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.R.HORI & Y.FUNATSU
公開日: 2002.08.10 更新日2013.03.01