山門の両側には、2頭の白馬の石彫があり、境内には二人の高僧の墓があります。最盛期には3000人の僧を有していました。その後度々の戦火で消失し、現在の建物は明代に再建されたものですが、山門から奥の大雄殿まで一直線に並んだ建物や左右対称の造り(伝統的な四合院形式)が往時の姿を残しています。白馬寺の西側300m程の所には尼寺があります。ここに1175年に建立された13層の斉雲塔が建っています。
龍門石窟は、敦煌莫高窟と大同雲崗石窟と並ぶ、中国三大石窟の一つです。5世紀末、北魏王朝の都が現在の山西省大同から洛陽に遷都され、それに伴い大同の雲崗石窟に代わるものとして、龍門石窟の造営が始まったとされます。北魏から唐代に至る4〜500年の間に作られた仏像の数は10万体に上るとされています。
始めに歩き方を概略説明しておきましょう。(ここをクリックすると龍門石窟の地図が開きます)洛陽から南へ20キロ、黄河の支流「伊河」の畔にあります。入口付近の伊河に架かっている巨大な石橋が龍門橋です。この伊河の西側、つまり入口から続く道が、石窟群があるメイン道路で石窟群は約1キロにわたって続いています。山側の崖はまるで蜂の巣のように無数に洞があいていて、その中に沢山の石仏があります。石窟を見ながら一番奥まで進むと漫水橋があります。この橋を渡って伊河の東側の道を龍門橋の方に戻っていくと、東山石窟群・香山寺・白居易墓園などがあります。入場料80元には、東側も含んでいますから、時間があれば見物すると良いでしょう。私達は、奉先寺の下の桟橋から出ている観光船(20元)に乗って、龍門橋近くの桟橋まで遊覧しました。観光船から見る「奉先寺盧舎那仏」の遠景や、両岸に広がる龍門石窟のパノラマを楽しむ事ができます。上段のから遊覧船から眺めた奉先寺盧舎那仏等が動画でお楽しみいただけます。
龍門石窟の中で最大の見所は高さ17mもある「奉先寺盧舎那仏」です。龍門石窟造営の絶頂期、675年に完成したものです。自らを弥勒仏の生まれ変わりと称した唐の則天武后をモデルにしたとされます。中尊を挟んで、右側に迦葉像(弟子)と文殊菩薩像、左側には・阿難像(弟子)と普賢菩薩像が配置され、更にその外側には、北壁(右)と南壁(左)に天王像と金剛力士像が配置されており、どれも見ごたえがあるものです。この奉先寺大仏の完成から80年後の745年に開眼供養会が行われた奈良の大仏(東大寺盧舎那仏像)は、奉先寺の盧舎那仏がモデルになっているのです。その他にも見所は沢山ありますが、全てを書く事は出来ませんので、主な見所を下枠内に箇条書きにまとめておきます。
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